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2007年6月28日 (木)

宝塚歌劇 星組東京公演「さくら-妖しいまでに美しいおまえ-/シークレット・ハンター-この世で、俺に盗めぬものはない-」観劇記

今日も非常に暑い日でした。実際のところ、日光の照り返しよりも高い湿度のせいで

今日も上半身が汗まみれになるアリサマです。

もうあと今日を含めて6月も3日になりました。夏に入る直前でバテたりしないでキチンと

7月を迎えましょう!

さて今日は、お待たせ致しました!今月19日に有楽町は東京宝塚劇場にて観て来ました星組公演

「さくら-妖しいまでに美しいおまえ-/シークレット・ハンター-この世で、俺に盗めぬものはない-」の

観劇記をお送りしたいと思います。

もう御存知の方も多いと思いますが、とうこちゃん(安蘭けいさん)とあすかちゃん(遠野あすかちゃん)の

星組トップに就任された御両人によるお披露目公演です。

本来ならばこの公演、毎年4月はムラへ出向いて初舞台生(今年は93期生ですね)の口上とラインダンスを観るのが

新年度に入って毎年、この時期の慣わしでもあるのですが、今年に限って降って湧いたかのような繁忙状態で

観にいくような時間も持てないまま、しかも今年は3月下旬~GWアタマまでの公演日程で

結局本拠地で観られないまま終わりました。(T_T)

幸いにして長年ヅカファンであらせられる友人のツテを伝って東京公演券を手に入れて

観られただけでも有り難い限りであります。

まず舞踊詩「さくら~」ですが、今回の公演より星組トップスターとして新たに組を率いる

とうこちゃんのアナウンスから始まり、暗がりで舞台の上を組子の足音がこだまする中

拍子木の音が劇場内に響きわたると・・・ステージがライトに照らし出され、そして目の前には

煌びやかな宝塚的和空間が開け・・・豪華絢爛な和式宝塚ショーの始まりであります☆

今回この前半の舞台の演出を担当された谷(正純)先生は、過去に10年くらい前に雪組で上演された

日本モノのお芝居で「春櫻賦」という名作を手掛けられていたことがありますが、ここ数年では

タカラヅカの看板作品「ベルサイユのばら」の再上演版の演出を担当されたりしていたこともあり

日本モノはお芝居では何本か観たことがあるものの、ショー作品はこれが初めてということで

今回「お芝居と違っていったいどうなるの?」という期待のもと、ボクは観ていたのですが

とても良く出来たショー作品でした!

日本モノというと恐らく・・・民謡だの、地唄だの・・・といった今は遠き土着的日本といったイメージを

概して抱きがちになりますが、タカラヅカではそんな陳腐な発想のもとにショー作品は創られてはいません!

従来のようにバラエティさはないにせよ、ちゃんとしたメジャーコードの宝塚的音楽に彩られたる中で

日本モノが上演され続けているのです。(上記のようなショーもあるにはありますが^^)

完全な和洋折衷型ショーであり、しかも季節感溢れる上質な舞踊作品と称するに相応しい世界が展開されています。

特にオモシロかったのは、中盤の”ひな人形vs五月人形”でサクラが花を咲かせる季節の折に

納戸に仕舞われてしまうひな人形軍団(?)が武者人形を中心とした五月人形に対して

反乱を起こすという場面があるのですが、中々コミカルでかつどこか子供っぽいカンジが

妙に印象に残りました。(結果的には最後にネズミが出てきて、ひな人形軍団は蹴散らされてしまうのですが^^)。

他にも竹灯籠の緑のライトに彩られたセットの中でとうこちゃんとミエコさん(松本悠里サマ)が舞うシーンや

狂言の「花折」をオペレッタ風にアレンジした場面など、見どころも多々ある分時間が経つのも

早くカンジられたショー作品でした。

もう片方の「シークレット・ハンター~」は宝塚歌劇の中では2人目の女性演出家である

児玉(明子)先生の大劇場デビュー作となったお芝居です。

お芝居は1940年代のカリブを舞台にした、泥棒を生業としているダゴベール(とうこちゃん)が

情報屋のセルジオ(柚希礼音さん)の依頼で、数日後パーティーに来席予定である

”或る女”を盗み出して欲しいという難題に答えるべく、そのパーティーがおこなわれている

船に潜入して、見事ターゲットである”赤いドレスの女”を船から連れ出します。

しかしその女性はジェニファー(あすかちゃん)というパラス・アテナというヨーロッパの一国の王女で

王位を狙わんとするある一団が仕向けた追っ手を逃れて、カリブの小国に逃げて来ており

行く手にはダゴベールを捕まえようとするアナマリア(南海まりさん)とイグナシオ(和涼華さん)の2人や

さらにはジェニファーの命を狙う殺し屋、ジョエル(立樹遥さん)などが入り乱れてオオワラワ状態になる中で

ダゴベールとジェニファー、住む世界もシゴトも何もかも違う2人の間に芽生える愛情や

その他諸々を絡め込んで、お芝居は展開されてゆくのですが・・・。

内容はタカラヅカのみならず、これまで上演されてきたお芝居の中でもベタですが

”身分違いの2人によるつかの間の恋物語”という古典的な内容になっています。

(この手のストーリーで一番有名なのは、誰もが知ってるでしょう「ローマの休日」ですね)

このお芝居を演出された児玉先生について思うのは、このようなパターンのストーリーを

自身の大劇場デビュー作となる第1作目に持って来たというのは、長年タカラヅカを見て来たボクにとっては

どう言えば良いのか・・・複雑な思いを抱いたのも事実です。

とうこちゃん・あすかちゃんのトップ就任第1作目であることは十分に考慮しても

「そんな古典的な内容のお芝居を上演すべきか?」というのがボクの正直な感想です。

それと実はこのお芝居、時代設定の点で何となくアヤフヤな部分が多々見受けられます。

冒頭で書きましたが、もし時代が1940年代なら、恐らく世界は第二次世界大戦の真っ只中だろうし

そんな中でこの場所だけ、まるで戦争の真っ只中にある世界と切り離されたかのように

信じられないほど楽天的で、「?」という違和感を感じました。

ましてやあすかちゃん扮するジェニファーの故国であるパラス・アテナはその戦争の最中だろうし

そんな中で追っ手から逃れて逃亡してくるというのは、多少うがった見方をするなら

「故国で余程悪いことして、(反体制派か何かに)追われて来たんだろう」という風にも取れます。

であるならば、この1940年代という時代設定は無意味な気がします。

逆に今みたいに時代設定が、現代(1980年代以降)というのならば、話は別ですけれど。

あとお芝居に出てくる登場人物もみんな1940年代とは思えないくらいモダンな服装だし

ましてやダゴベールを追いかけているアナマリアみたいに女性の警部というのが当時存在したのか

疑問にさえ思います。

平たく言ってしまえばフィクションで最重要とされる時代考証が中途半端な状態で

お芝居が進んでしまっているのです。これはホントに遺憾としか言い様がありません。

ボクは時折「宝塚アカデミア」と云う単行本を読むことも多いのですが、その雑誌に寄稿されている

一部の編集者の方が「(児玉先生は)演出家としての資質・才能に欠けている」という風に

非常に手厳しい評価を下されていたのを思い出しましたが、これでは「やっぱりな・・・」と

思わざるを得ないのも事実です。(前評判もそんなに良いのがありませんでしたし)

見どころも割と多いのに(お芝居の冒頭で、とうこちゃんのアナウンスが流れている最中に

出演者の一人が電気のブレーカーを落としてしまい、途中でアナウンスがフェイドアウトしてしまい

他の出演者に怒られる、という場面は個人的にはスキなシーンの一つです)

この内容では、とうこちゃん・あすかちゃんコンビでの再出発はもう一つという気がします。

もうすぐ公演は終了しますが、もし再演するのであれば、児玉先生にお願いしたいのは

もう一度演出を練り直して、時代考証をしっかりやり直して欲しいというコトです。

この後星組は作品でこのお芝居とショー「ネオ・ダンディズム!」で全国ツアーに出ることも

決定していますから、それまでに直せる部分はテコ入れしておくべきでしょう。

それがムリなら、ストーリーの時代設定を現代に直して、ストーリーをまた一から創り直すくらいでないと

演出家はつとまらないと思います。

何か後半が批判文ばかりになってしまいましたが、皆さんももし観る機会があるならば

目を皿にして観るくらいの気構えを持ってないと、送り出されたモノをそのままに享受して

満足しているだけではファンとしては失格ですからね。

今日はここまでにしたいと思います。以上また明日お目にかかりましょう!

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